メキシコ西部で暴力激化、物流網に打撃
FreightWavesが報じたところによると、メキシコの暴力組織CJNG(ハリスコ新世代カルテル)の指導者「エル・メンチョ」が死亡した。この事態を受けメキシコ西部では報復行為が発生し、主要高速道路が寸断される事態に至った。
同地域は北米向け物流の動脈であり、今回の混乱は即座に国際物流に影響を及ぼしている。特に同国最大のコンテナ港マンサニーリョ港へのアクセスが制限され、米墨間の貿易が脅かされる状況となった。
マンサニーリョ港の戦略的重要性
マンサニーリョ港は太平洋側に位置し、アジアから北米への貨物の重要なゲートウェイである。同港の年間取扱量は約320万TEUに上り、メキシコのコンテナ貨物の約4割を扱う。
日本の製造業にとっても、メキシコ工場からの北米向け輸出や、アジア発北米向けトランシップに同港を利用するケースが多い。今回の物流寸断は日系荷主のサプライチェーンにも波及する恐れがある。
米墨貿易への影響拡大
メキシコは中国に次ぐ米国第2位の貿易相手国であり、2023年の二国間貿易額は約8000億ドルに達した。特に自動車産業では米墨間の部品供給網が高度に統合されており、物流の遅延は生産計画に直接響く。
日系自動車メーカーもメキシコに多数の生産拠点を持ち、部品供給の遅延は北米工場の操業に影響を与える可能性がある。
日本発着航路への波及リスク
太平洋横断航路では、アジア発北米西岸向けの貨物がマンサニーリョ港経由で米国内陸部やメキシコ国内に輸送されるケースが増えている。港湾混雑が深刻なロサンゼルス・ロングビーチ港を避ける動きが背景にある。
今回の事態により、代替ルートの検討を迫られる荷主やフォワーダーも出てくるとみられる。特に自動車部品や電子機器など、リードタイムに敏感な貨物を扱う日系企業は、即座の対応が求められる状況だ。