スケジュール信頼性は5年ぶり高水準
Container Newsが報じたSea-Intelligenceの分析によると、2026年1月の世界コンテナ船のスケジュール信頼性は62.4%となり、前月比0.4ポイント低下したものの、前年同月比では11.0ポイント上昇した。2021年から2026年の期間で最高の月次値である。紅海周辺の安全保障環境が改善し、船社が通常航路への復帰を進めたことが背景にある。
定時運航率の向上は、荷主にとって在庫管理の精度向上につながる。しかし海運業界全体では、この改善が必ずしも収益改善を意味していない。
構造的過剰供給が運賃を圧迫
Container Newsによると、2026年2月時点でコンテナ海運業界は構造的な過剰供給に直面している。紅海航路の正常化により船腹の実質供給量が増加した一方、世界経済の減速で荷動きが低迷。需給バランスの悪化が運賃の急激な下落を招いている。
船社各社は2024年から2025年にかけて大量の新造船を竣工させたが、その後の需要回復が想定を下回った。Asia-Europe航路やTranspacific航路では、船社間の運賃競争が激化している。
大手フォワーダーの業績に打撃
FreightWavesが報じたところによると、大手フォワーダーExpditorsは第4四半期に複数の財務指標で減少を記録した。海運市場の悪化が主要因とされる。運賃下落により海上輸送の取扱高は増加したものの、マージン率が大幅に低下した。
フォワーダー業界では、運賃下落局面で荷主との交渉力が低下する傾向がある。船社から得られる運賃ディスカウントの縮小も、収益圧迫要因となっている。
日本発着航路への影響
日本発着の主要航路でも同様の傾向が見られる。特にAsia-Europe航路では、欧州向け輸出貨物の運賃が2025年後半から大きく下落した。船社による減便や航路統廃合の動きが出始めており、日本の港湾へのサービス維持が課題となる可能性がある。
荷主にとっては運賃交渉の好機である一方、中長期的な輸送手段の確保という観点では不透明感が増している。フォワーダーは船社との関係維持と荷主への適正価格提示のバランスが求められる局面だ。