主要船社、ホルムズ海峡・湾岸向け運航を相次ぎ停止

FreightWavesが報じたところによると、イランによる湾岸港湾およびホルムズ海峡を航行するタンカー船への攻撃を受け、複数の海運事業者がホルムズ海峡から撤退し運航体制の変更に踏み切った。Global Trade Magazineも複数船社によるホルムズ海峡トランジット停止を確認している。

Air Cargo Weekによると、MSCは中東湾岸向け予約受け付けを一時停止した。CMA CGMは湾岸トランジットを停止するとともに喜望峰経由への航路変更を実施した。Container Newsが報じたところによると、ONEはペルシャ湾への出入りに関する新規予約受け付けを即時発効・次の通知まで継続の条件で停止した。同じくContainer NewsはCMA CGMが中東地域の悪化した安全保障状況に対応して緊急措置を導入し、ホルムズ海峡を通過する海上交通の運用制限に対応したと報じた。COSCO SHIPPING LINESについては、Container Newsがホルムズ海峡の航行に関する運用勧告を発出したと報じている。

航空も直撃、10カ国超が領空閉鎖

Air Cargo Weekによると、2024年3月2日時点でバーレーン、イラン、イラク、イスラエル、ヨルダン、クウェート、カタール、サウジアラビア、シリア、UAEの各国が領空を完全または部分的に閉鎖した。STAT Timesが報じたところによると、イスラエル、バーレーン、カタール、UAE、クウェート、イラク、イランでは港湾・空港の完全運航停止が確認されており、サウジアラビアは北部・東部国境付近で部分的な制限を設けている。ヨルダンとレバノンは開放状態にあるが、運航は限定的にとどまっている。

The Loadstarによると、複数の航空会社が中東地域での運航を停止したほか、緊急割増料金の導入に踏み切った。

海上・航空の同時遮断が荷主に直撃

今回の混乱の最大の特徴は、海上と航空の双方が同時に機能を失いつつある点にある。ホルムズ海峡は中東湾岸産原油・ガスの主要輸出ルートであるとともに、インド・パキスタン・イランなどアジア南西部向けコンテナ輸送の幹線でもある。喜望峰経由への迂回はリードタイムを大幅に延ばし、航空代替も領空閉鎖によって選択肢が著しく狭まっている状況だ。