サルベージ(海難救助)は、海上において危険にさらされた船舶・貨物・人命を第三者が自発的に救助する行為であり、救助に成功した場合に救助者は救助報酬(サルベージ報酬)を請求できる。1989年の国際海難救助条約(ロンドン・サルベージ条約)が準拠法として広く採用されており、「No Cure, No Pay」(不成功無報酬)が基本原則だ。ただし同条約第14条では、環境損害の防止に貢献した救助者に対し、成功の有無にかかわらず「特別補償」を認める規定がある。サルベージ報酬は救助された財産の価値を上限として、海事仲裁や裁判所が決定する。LOF(Lloyd's Open Form)はサルベージ契約の国際標準書式として実務で最も多用される。座礁船の離礁作業、漂流コンテナの回収、沈船からの油流出防止作業などが典型的なサルベージの例だ。