SOLAS条約は1912年のタイタニック号沈没事故を契機に1914年に初版が採択され、現行版は1974年版をベースに改正を重ねてきた。船舶の構造区画、防火設備、救命艇・救命筏の搭載基準、航行装置の要件など、海上安全に関わる広範な規定を含む。改正は「黙示的受諾方式」を採用しており、加盟国の過半数が一定期間内に反対しなければ自動的に発効する仕組みのため、技術進歩や事故の教訓を迅速に規定へ反映できる。2016年7月には、コンテナの総重量を荷送人が検証する「VGM(Verified Gross Mass)」規定が発効し、荷主とフォワーダーの実務に大きな変更を迫った。また、2024年以降はサイバーセキュリティ要件が安全管理システムに組み込まれるなど、規制対象は船体のハードウェアからソフトウェア領域へと拡大している。
規制
SOLAS条約
International Convention for the Safety of Life at Sea
船舶の構造・防火・救命設備・航行安全などに関する最低基準を定めた国際条約。IMOが管轄する海上安全の根幹を成す。
詳しい解説
実務での使い方
輸出入実務でSOLASが直接影響するのはVGM規定だ。荷送人はコンテナの総重量を計量または計算で確定し、船社やターミナルに事前提出する。未提出のコンテナは船積みを拒否されるため、CY搬入のスケジュール管理においてVGM取得のリードタイムを織り込んでおく必要がある。