航空運送状(AWB)は、航空貨物輸送における最も基本的な書類であり、運送契約の証拠、貨物の受取証、運賃請求書、保険申告書、税関申告書の役割を兼ねる。AWBには航空会社が直接発行するMaster AWB(MAWB)と、フォワーダーが混載貨物に対して発行するHouse AWB(HAWB)の二種類がある。MAWBはIATAが定めた標準様式に準拠し、11桁の番号体系で管理される。先頭3桁は発行航空会社を示すプレフィックスで、これにより貨物の追跡が可能となる。B/Lと決定的に異なるのは、AWBが非流通性の書類である点だ。つまり裏書譲渡ができず、貨物の所有権を表章しない。仕向地での貨物引き取りはAWB上の荷受人であることの確認で足り、原本の呈示は不要となる。この特性から、航空貨物は海上貨物に比べて書類手続きが簡素で、貨物到着から引き取りまでの時間が短い。近年はIATAが推進するe-AWBへの移行が加速しており、主要航路では電子化率が80%を超えている。
航空
航空運送状
Air Waybill
航空会社が発行する貨物の運送契約書兼受取証。海上輸送の船荷証券(B/L)とは異なり有価証券ではなく、貨物の引き取りに原本の提示を要しない。
詳しい解説
実務での使い方
輸出者はフォワーダーにブッキングを依頼し、貨物引き渡し後にHAWBの控えを受け取る。T/T送金の場合はAWBコピーを輸入者にメールで送付すれば貨物引き取りが可能なため、B/Lのように銀行経由で原本を送る手間がかからない。AWB番号は航空会社のウェブサイトで貨物追跡に使用する。