オールリスク条件(ICC-A)は「All Risks」と呼称されるが、文字通り全リスクをカバーするわけではない。免責事由として、被保険者の故意、通常の漏損・減量、梱包不十分、貨物固有の瑕疵(自然発火・腐敗等)、遅延損害、戦争・ストライキなどが明記されている。それでも海上輸送中の火災・座礁・沈没・衝突はもちろん、荷役中の落下、盗難、海水濡れ、他貨物との接触汚損など幅広い損害を補償するため、高価品や精密機器の輸送では事実上の標準条件となっている。2020年改訂のインコタームズでは、CIP条件の最低付保がICC-AからICC-Aに統一され(旧ICC-C以上からの引き上げ)、オールリスク付保の重要性が一段と増した。