カボタージュ規制は、国内輸送市場を外国事業者の参入から保護するために多くの国が採用している。米国ではジョーンズ法(Merchant Marine Act of 1920)が代表例で、米国内の2港間の海上輸送は米国籍・米国建造・米国人乗組員の船舶に限定される。この規制により、たとえばアジアから米国西海岸に到着したコンテナ貨物を海路で東海岸へ転送する場合、外国籍船では直接運べないため、パナマ運河経由のall-water serviceか鉄道・トラックへのモーダルシフトが必要になる。日本でも船舶法により外国籍船の国内輸送は原則禁止されている。航空分野でも同様の制限があり、外国の航空会社が日本の国内線を運航することはできない。一方、EU域内では単一市場の原則から海運のカボタージュ規制が段階的に緩和されており、加盟国間で対応が分かれている。
規制
カボタージュ
Cabotage
自国内の2地点間の貨物・旅客輸送を自国籍の船舶・航空機に限定する規制。各国が自国の運送業を保護する目的で適用する。
詳しい解説
実務での使い方
国際複合輸送のルートを設計する際、仕向国のカボタージュ規制を確認する。たとえば米国向け貨物で西海岸揚げ→東海岸内陸都市への配送を検討する場合、海路での沿岸輸送はジョーンズ法の制約を受けるため、鉄道インターモーダルやall-water service(直接東海岸港へ寄港する航路)を選択肢に入れて比較検討する。