運送人(Carrier)は、荷送人(Shipper)との間で運送契約を締結し、貨物の輸送および運送中の損害賠償責任を負う法的主体だ。海上輸送においては船社(Ocean Carrier)が実運送人として、NVOCCが利用運送人として運送人の地位に立つ。ヘーグ・ヴィスビー規則では運送人の責任期間を「積み込みから荷卸しまで」(Tackle to Tackle)と定め、堪航能力の保持義務や過失責任を規定している。一方、ロッテルダム規則(未発効)ではDoor-to-Doorの責任範囲への拡大が提唱されている。B/L上で運送人として記載される当事者が誰かは、損害発生時の賠償責任の帰属を決定する重要な要素だ。FCLで船社と直接契約すればMBLの発行者が運送人、NVOCCを経由すればHBLの発行者が荷主に対する運送人となる。
海運
運送人
Carrier
荷主との運送契約に基づき貨物の輸送を引き受け、運送責任を負う者。船社・航空会社・NVOCC等が該当する。
詳しい解説
実務での使い方
運送中に貨物損害が発生した場合、B/Lに記載された運送人に対してクレームを提起する。NVOCCを経由した取引ではHBLの発行者がまず責任を負い、実運送人への求償はNVOCCが行う。クレームの時効はヘーグ・ヴィスビー規則上1年間であるため、損害発見後は速やかにクレームノーティスを送付する必要がある。