インコタームズはInternational Commercial Termsの略で、パリに本部を置くICC(国際商業会議所)が1936年に初版を発行して以来、約10年ごとに改訂されている。最新版のインコタームズ2020では11条件が規定され、あらゆる輸送手段に対応する7条件(EXW、FCA、CPT、CIP、DAP、DPU、DDP)と、海上・内陸水路輸送に限定される4条件(FAS、FOB、CFR、CIF)に分類される。各条件は、売主と買主の間で「どの地点まで売主が費用を負担するか」「どの地点でリスクが移転するか」を明確にする役割を果たす。ただし、インコタームズはあくまで商慣習の解釈基準であり、法的強制力を持つものではない。売買契約書に明示的に「Incoterms 2020に準拠する」旨を記載して初めて適用される。