知的財産水際措置は、TRIPS協定に基づき各国の税関が実施する知的財産権の水際取締り制度である。日本では関税法第69条の11で知的財産侵害物品を輸入禁制品と定め、権利者は税関に「輸入差止申立て」を行うことで侵害品の差し止めを求めることができる。申立てが受理されると、税関が侵害の疑いのある貨物を発見した場合に認定手続きが開始される。認定手続きでは権利者と輸入者の双方に意見陳述の機会が与えられ、最終的に税関が侵害の有無を認定する。2023年度の税関による知的財産侵害物品の差止実績は約2万6,000件で、品目別では衣類・バッグ・靴・電子機器が上位を占める。中国からの侵害品が全体の約8割を占めている。