特定荷主(Known Shipper)制度は、航空貨物の保安体制を強化するために各国が導入しているサプライチェーンセキュリティの仕組みだ。日本では航空法および国土交通省の告示に基づき、RA(Regulated Agent=特定航空貨物利用運送事業者)が荷主の事業所を訪問・審査し、貨物のセキュリティ管理体制が基準を満たすと認定する。特定荷主として認定されると、当該荷主から受託した貨物は「既知の荷送人からの貨物」として扱われ、X線検査や開梱検査の手続きが簡素化される。未認定の荷主(Unknown Shipper)からの貨物は100%保安検査の対象となり、検査に時間とコストがかかるため航空輸出のリードタイムが延びる。認定の有効期間は通常2年で、RAによる定期的な再審査が必要だ。米国ではTSA(運輸保安庁)が管理するKnown Shipperプログラムが運用されている。
航空
特定荷主
Known Shipper
航空保安上の審査基準を満たし、航空会社またはRA(特定航空貨物利用運送事業者)から認定された荷主。貨物の保安検査が一部免除・簡素化される。
詳しい解説
実務での使い方
航空輸出を定期的に行う荷主は、利用するフォワーダー(RA認定業者)を通じて特定荷主の認定を取得しておくと、搬入から搭載までのリードタイム短縮と保安検査費用の削減につながる。認定取得には社内のセキュリティ管理手順書の整備と従業員教育の実施が求められる。