航空温度管理輸送は、サプライチェーン全体を通じて貨物の温度を一定範囲に維持するコールドチェーン物流の航空版だ。対象となる温度帯は+15〜+25℃(CRT:Controlled Room Temperature)、+2〜+8℃(冷蔵)、-20℃以下(冷凍)に大別される。使用される保冷手段は、アクティブコンテナ(電動式温度制御ULD)、パッシブコンテナ(蓄熱材・断熱材による保温ULD)、ドライアイス梱包の3種類が主流だ。IATAのCEIV Pharma(医薬品輸送品質認証)を取得した航空会社・GHA・フォワーダーは、温度逸脱時の対応手順やデータロガーによる温度記録の一貫管理体制を整備している。COVID-19ワクチンの世界的配送で航空温度管理輸送の重要性が再認識され、-70℃対応のウルトラコールドチェーンの整備も進んだ。日本ではANAとJALがそれぞれ独自の温度管理輸送ブランドを展開している。