戦争危険割増は、武力紛争・テロ・海賊行為などのリスクが高い海域を船舶が航行する際に、追加の戦争保険料や航路迂回コストを荷主に転嫁する目的で設定される付加料金だ。ロンドンのロイズ市場が公表するJoint War Committee(JWC)のListed Areasが対象海域の基準となり、対象海域に入港または通過する場合に追加保険料が発生する。2024年以降、紅海・アデン湾における武装組織フーシ派の商船攻撃を受け、主要船社がスエズ運河ルートを回避して喜望峰迂回航路に切り替えた結果、戦争危険割増に加え航行日数増加分のコストが荷主に転嫁された。ペルシャ湾・黒海・南シナ海なども戦争リスク対象海域として料率が設定されている。
海運
戦争危険割増
War Risk Surcharge
紛争地域やその周辺海域を航行する際に船社が課す戦争リスクに対する割増料金。
詳しい解説
実務での使い方
中東向けの貨物を出荷する際は、船社の戦争危険割増の適用条件と料率を事前に確認する。JWCのListed Areasは随時更新されるため、航路上の寄港地が対象海域に該当するか最新リストで確認することが欠かせない。保険ブローカーとの連携で自社の貨物保険にも戦争特約を付保するのが実務上の基本だ。