輸入関税とは

輸入関税は、外国から日本に貨物を輸入する際に税関に納める税金だ。税率は品目(HSコード)ごとに定められており、同じ製品でも原産国によってEPA(経済連携協定)の優遇税率が適用される場合がある。

関税に加え、輸入時には**消費税(10%)地方消費税(2.2%)**も課税される。輸入にかかるトータルのコストを把握するには、この3つを合計する必要がある。

関税率の調べ方

関税率実行関税率表(税関Webサイト)で確認できる。

  1. 輸入する商品のHSコード(6桁以上)を特定する
  2. 税関の実行関税率表でHSコードを検索
  3. 「基本税率」「暫定税率」「EPA税率」の中から適用される税率を確認する
  4. 原産国が日本とEPAを締結している国であれば、EPA税率(0%の場合も多い)が使える

関税の計算手順

課税価格(CIF価格)の算出

日本の関税はCIF価格(商品代金+海上保険料+運賃)を課税標準とする。

課税価格 = 商品価格(FOB)+ 運賃 + 保険料

EXW条件の場合は現地から積港までの輸出費用も含める。

関税額の計算

関税額 = 課税価格 × 関税率

消費税・地方消費税の計算

消費税の課税標準 = 課税価格 + 関税額
消費税額 = 課税標準 × 7.8%
地方消費税額 = 消費税額 × 22/78(≒ 2.2%)
合計税額 = 関税 + 消費税 + 地方消費税

計算例

商品価格 1,000,000円(CIF価格)、関税率 10% の場合:

項目 計算 金額
課税価格 1,000,000円 1,000,000円
関税 1,000,000 × 10% 100,000円
消費税の課税標準 1,000,000 + 100,000 1,100,000円
消費税 1,100,000 × 7.8% 85,800円
地方消費税 85,800 × 22/78 24,200円
合計納税額 210,000円

個人輸入の簡易税率

個人が自分で使う目的で輸入する場合(個人使用)は簡易税率が適用される。

簡易税率は通常の関税率と異なる(多くの品目で10%が適用される)。CargoPicks の関税計算ツールで個人輸入の税額を試算できる。

よくある質問

Q: EPA(経済連携協定)の優遇税率を使うには何が必要ですか? A: 原産地証明書(Certificate of Origin)が必要。輸出国の商工会議所や政府機関が発行する。FTA特定原産地証明書(第三者証明)または認定輸出者による自己申告の場合もある。協定ごとに必要書類が異なるため、使用するEPAを事前に確認する。

Q: HSコードが正しいか自信がない場合はどうすればいいですか? A: 事前に税関に「事前教示制度」を申請することで、輸入前にHSコードと税率の確認ができる。文書で回答が得られるため、大口輸入や継続取引では活用することを推奨する。

Q: 関税を払わずに通関できますか? A: 原則として輸入申告時に関税・消費税を納付しないと貨物を引き取れない。ただし輸入担保(保証金)を提供することで一定期間の猶予(特例申告)を得られる場合がある。担保の提供や延納については通関業者に相談する。