海事行動計画(MAP)の概要
トランプ政権が数ヶ月の遅延を経て公表した36ページの海事行動計画(Maritime Action Plan: MAP)は、米国造船業の再建を目指す4本柱の戦略を提示した。その中で最も物議を醸しているのが、外国建造船舶(foreign-built ships)が米国に輸入する貨物に対して、キログラム単位の課徴金を課すという提案である。
課徴金制度の内容と影響
この課徴金制度は、以前から議論されていたものの実現には至っていなかった政策が再浮上したもの。実施されれば、世界の商船の大半を占める外国建造船舶に対して追加コストが発生し、グローバルな貿易経済(global trade economics)を再構築する可能性がある。
4本柱の戦略
同計画は、(1)米国造船能力の再建、(2)船員訓練制度の改革、(3)海事インフラの強化、(4)国家安全保障上の海運力確保を柱としており、外国建造船への課徴金はその財源確保策として位置づけられている。
業界への波及
米国向け輸入貨物を扱う船社(Carrier)やフォワーダー(Forwarder)にとって、この課徴金が導入されれば運賃構造の見直しが不可避となる。特にアジア発米国向けの主要航路(Transpacific航路)では、BAF(Bunker Adjustment Factor)やPSS(Peak Season Surcharge)に加えて、新たなサーチャージ項目が追加される可能性が高い。