関税適用範囲の拡大と税率引き上げ

米国の輸入業者は、メキシコ、カナダ、中国、ブラジル、インドを対象とした、より広範かつ高率な関税に直面している。Section 232(通商拡大法232条:安全保障を理由とした関税)およびIEEPA(国際緊急経済権限法:大統領による経済制裁権限)に基づく調査が進行しており、今後さらなる関税賦課が実施される見通しだ。

複数のセクターが影響を受けており、従来の鉄鋼・アルミニウムに加え、対象品目が拡大している。これにより、米国向け輸出を扱うフォワーダーおよび荷主企業は、関税コストの大幅な増加に備える必要がある。

CBP監査の強化とAI活用

米国税関・国境警備局(CBP: U.S. Customs and Border Protection)は、AI分析技術を活用した監査を強化している。2025年中期までに、すでに1億9,277万ドル(約192億円)の追徴金を回収しており、監査の精度と頻度が大幅に向上している。

罰則も厳格化されており、企業のみならず責任者個人に対する民事・刑事責任の追及も行われている。不適切な品目分類(HS Code誤記載)、原産地虚偽申告、過少申告などが重点的に取り締まられている。

物流実務への影響

通関書類の正確性がこれまで以上に重視されており、フォワーダーおよび通関業者は、荷主からの正確な商品情報の取得と適切な申告手続きの徹底が求められる。