最高裁がIEEPA関税を差し止め
米連邦最高裁判所は、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づくトランプ政権の関税措置を違憲と判断し、発動を差し止めた。IEEPAは大統領が国家安全保障上の緊急事態を理由に関税を課す権限を付与する法律だが、最高裁は今回の適用を過度の権限行使と認定した。
これにより、既に徴収された関税の還付手続きが必要となり、通関業者や荷主企業に事務負担が発生する。イェール大学予算研究所は、還付プロセスの混乱が数ヶ月続く可能性を指摘している。
貿易政策の不透明化が加速
最高裁判断は、米国の貿易政策に新たな不確実性をもたらした。IEEPA以外の手段による関税発動の可能性が残る一方、議会との調整が必要となり、政策決定の遅延が予想される。
予算研究所は、政権交代を含む政治的要因が2026年まで貿易環境を不安定化させると分析。荷主は複数の関税シナリオを想定した調達計画の策定を迫られる。
2026年の米経済減速リスク
予算研究所は、関税政策の混乱と還付処理の遅延が企業の投資判断を鈍らせ、2026年の米国経済成長を押し下げると予測する。輸入コストの予測困難化は、サプライチェーン全体の効率低下につながる。
特に対米輸出比率の高い日本の製造業や、米国向け混載を扱うフォワーダーは、需要減退と運賃交渉の難航に直面する可能性がある。船社も米国航路の配船計画見直しを検討する局面だ。