最高裁が関税発動の法的根拠を否定
Container Newsが報じたところによると、米国最高裁判所は金曜日、トランプ政権が国際緊急経済権限法(IEEPA)を用いて発動した関税措置を違憲と判断し却下した。IEEPAは本来、国家安全保障上の緊急事態に対処するための大統領権限を定めた法律であり、通商政策の常用手段としての使用は想定されていない。最高裁は今回の判決で、行政府による権限の逸脱を明確に指摘した形となった。
トランプ政権による前年の関税発動の経緯
同政権は前年、IEEPAに基づき複数の関税措置を実施していた。国別関税のほか、中国・メキシコ・カナダの3カ国に対しては、フェンタニル対策を名目とした追加課税を発動した。これらの措置は輸入コストの上昇を通じ、米国向けコンテナ輸送の採算性に影響を及ぼしていた。最高裁判決により、これらの関税措置の法的正当性が否定されたことになる。
政権の対抗措置と通商環境の不透明化
判決後、トランプ政権は新たな追加課税の実施を予告した。具体的な発動時期や税率は明らかにされていないが、別の法的根拠を用いた措置が検討されているとみられる。最高裁判決により一度は後退した関税政策が、形を変えて再登場する可能性が高まり、米国向け貨物を扱う物流事業者にとって先行きの見通しが立ちにくい状況が続く。
日本発着貨物への波及リスク
米国向けコンテナ輸送を手がける日本のフォワーダーは、関税変動に伴う荷主からの問い合わせ増加と、通関手続きの遅延リスクに直面する。特に中国経由で米国へ輸送される日本製品は、中国向け関税の影響を間接的に受ける可能性がある。海上輸送スケジュールの変動や、航空貨物へのシフト需要も予想され、輸送モード選定の柔軟性が求められる局面となる。