サウジが現地調達規制を強化
サウジアラビア政府が現地調達要件を強化し、最低調達比率の導入と国産品使用義務の対象範囲を拡大した。JETROビジネス短信が報じたところによると、同国は外国企業に対する規制を厳格化する方針を明確にしている。
サウジアラビアは石油依存からの脱却を目指す「ビジョン2030」政策の下、製造業や物流インフラへの投資を拡大している。今回の措置は国内産業の競争力強化を狙ったもので、外国企業はサウジ国内での調達活動の見直しを迫られることになる。
日本企業への実務的影響
現地調達要件の強化は、サウジ向けに貨物を扱う日本のフォワーダーや荷主に直接的な影響を及ぼす。特に建設資材、産業機械、化学品などを輸出する企業は、現地パートナーとの取引条件や物流ルートの再設計が必要になる可能性がある。
フォワーダーにとっては、サウジ国内での倉庫保管や流通加工サービスの需要が高まる一方、現地企業との提携強化が不可欠となる。日系物流事業者の中には、すでにサウジ国内に拠点を持つ企業もあるが、中小規模のフォワーダーは現地代理店の選定や契約条件の見直しを急ぐ必要がある。
中東航路への波及効果
紅海・ペルシャ湾航路を運航する船社にとっても、貨物構成の変化が予想される。現地調達要件の強化により、完成品輸出から部品・原材料輸出へのシフトが進む可能性があり、コンテナ貨物の種類や輸送頻度に変動が生じる。
サウジアラビアはジッダ港やダンマン港の拡張を進めており、今後は国内物流ハブとしての機能が強化される見込みだ。日本からの輸出貨物も、従来の直接配送から現地倉庫経由の配送モデルへと移行する動きが加速するだろう。