海損精算人(Average Adjuster)は、共同海損(General Average)が宣言された場合に、船主から指名されて損害と費用の精算を行う独立した専門家である。共同海損とは、航海中の共通危険を回避するために船舶や積荷の一部を犠牲にした場合、その損害を船舶・積荷・運賃の利害関係者全員で按分する海事法上の制度だ。ヨーク・アントワープ規則(York-Antwerp Rules)が国際的な精算基準として広く適用される。精算には通常1〜3年を要し、全関係者から損害証拠書類を収集したうえで、各者の分担額(Contribution)を算定する。荷主は共同海損が宣言されると、分担保証金(Average Bond)や保証状を提供しなければ貨物の引取りができない。保険でカバーされている場合、保険会社がこの保証を提供する。