保税制度は関税法に基づき、外国貨物を国内に引き取る前の段階で一時的に蔵置することを認める仕組みで、保税蔵置場はその代表的な施設にあたる。輸入者にとっては、貨物を保税状態のまま保管しておき、国内の需要や市況を見ながら必要な分だけ輸入許可を取得して引き取る「分割引取」が可能になるため、関税・消費税の支払い時期をコントロールできる利点がある。港湾・空港周辺に立地するケースが多いが、内陸部にも設置例があり、インランドデポとして機能する施設もある。保税蔵置場の許可を取得するには、倉庫の構造・設備が税関の基準を満たすこと、経営基盤が安定していること、法令遵守体制が整備されていることなどが審査される。蔵置期間は原則2年だが、税関長の承認を得れば延長も可能となっている。なお、保税工場(加工・製造が可能)や総合保税地域とは許可の種類が異なる点に留意が必要となる。
通関
保税倉庫
Bonded Warehouse
関税・消費税が未納の状態で外国貨物を最長2年間保管できる、税関長の許可を受けた倉庫施設。正式名称は保税蔵置場。
詳しい解説
実務での使い方
季節商材や市況変動の大きい原材料を扱う商社では、保税倉庫に貨物を蔵置しておき、販売先が確定したタイミングで輸入申告・引取を行う。関税と消費税の納付を販売時点まで繰り延べられるため、キャッシュフローの改善手段として活用されている。