相殺関税はWTOの補助金及び相殺措置に関する協定(SCM協定)および関税定率法第7条に基づく特殊関税である。輸出国政府が生産者・輸出者に交付する補助金(輸出補助金・国内補助金)により国内産業が損害を受けている場合に発動される。発動要件は(1)相殺可能な補助金の存在、(2)国内産業への実質的損害、(3)補助金と損害の因果関係の3点である。AD関税と同様に調査手続きを経て政令で発動され、課税期間は原則5年間である。日本での発動実績は韓国産DRAMに対する1例(2006年発動、2014年終了)にとどまるが、米国やEUでは中国製品を中心に多数の相殺関税が発動されている。