貨物海上保険の基本約款(ICC-A/B/C)では戦争・内乱・革命・暴動・テロによる損害は免責とされており、これらの危険を補償するにはInstitute War Clauses(協会戦争約款)を別途付帯する必要がある。保険料は航路の地政学リスクに応じて変動し、紅海・アデン湾・ペルシャ湾・黒海など紛争地域を通過する航路では通常の数倍から数十倍に跳ね上がることがある。2024年のフーシ派による紅海での商船攻撃以降、スエズ運河経由の航路では戦争保険料が急騰し、喜望峰回りへの迂回を選択する船社が続出した。戦争保険は通常7日間前の通知で保険会社が解約できる条項があるため、情勢急変時には補償の継続性に注意が必要だ。